アカウキクサの観察と栽培
アカウキクサは、池や田んぼなどで育つシダ植物です。
とりたてて特徴のない、ただの浮草なのですが、シダ科の浮草は珍しいので、
近くの池に浮いていたものを拾ってきて、庭に置いた古ボウルで育てています。
池を覆うアカウキクサ
ため池など、時々この浮草がびっしりと覆うことがあって、時々ニュースにもなるようです。
家の近くの池も数年前にびっしりと覆われました。
こんもりとしているので、うっかり歩いて入ってしまいそうになり、危ないなあ、と感じました。
実際、昆虫が上を歩いていたり、雑草が浮草の上で発芽して生育したりしています。
アカウキクサの構造
すくいとってみると、こんな感じ。緑の葉の下にはスラーっと根が伸びているだけです。
アップで見ると...美しい色をしていますが、色あいはかなり変化するようです。
増えかた
シダ類なので、繁殖は胞子ができるのですが、ほとんどは分裂によるみたいです。
タイムラプスで増える様子を撮影してみました。三日ほどですが、増えているのがわかります。
色の変化
四月初旬に池からすくいとってきたときの写真です。まだ寒い時期で、越冬を終えたばかりという感じで貧弱です。
5月に入って、だいぶ茂ってきましたが、まだ赤い。
6月末になると、同じ植物と思えないくらい、きれいな緑に変化しました。これでは赤ウキクサとは呼べませんね。
栽培方法
栽培といっても、きわめて単純に管理しています。古ボウルに水を張り、アカウキクサを浮かばせる。
2週間くらいすると水面がアカウキクサでいっぱいになるので、アカウキクサを一すくいとり、残りは水ごと捨てる。
水を張ってすくったアカウキクサを戻す。
の繰り返し。水は畑の隅にジメジメしたところにいつもある水たまりの水を使っています。肥料とかの追加はなし。
増えすぎた水草は畑に入れています。アカウキクサは、窒素固定細菌と共生しているそうなので、畑に入れるとよい肥料になると思います。
ほんの少しなので、効果は期待できませんが...。
分類
シダ植物門サンショウモ目アカウキクサ科に属する植物。
アカウキクサ (Azolla imbricata (Roxb. ex Griff.) Nakai)
日本に生育するアカウキクサ属は、アカウキクサのほかにオオアカウキクサという種もあります。
このページでは、私が栽培しているものをアカウキクサと書いていますが、もしかしたらオオアカウキクサかもしれません。
最終更新日: 2020-03-10 09:27:11