炊飯器棚の図面と作り方
炊飯器やレンジなどを置ける炊飯器棚を、置き場にピッタリのサイズで自作しました。設計のしかたと作り方を書いています。
今までは米ビツの付属したスチール製の棚を使っていたのですが、古くなって錆びてきたことと、米櫃を使わなくなって、この部分がデットスペースになったこと。
新調するならピッタリの寸法のものを、ということで炊飯器棚楽天 を自作しました。
図面作り
○外形を決める
まずは置き場を測ります。天井までの高さ、コンセント、スイッチの位置設置スペースの大きさなど。
私の場合、部屋の凸になったところに沿っておくことにしたので、最大幅は凸の幅になりました。
壁にはコンセントが下の方に、上の方にはスイッチがあります。コンセントの方は隠れても延長コードを出せば問題ないので隠れるようにしました。
スイッチが隠れると困るので、スイッチが現れるだけ、幅を縮めました。
高さ方向ですが、天井まで高くしてたくさんの棚を付ければたくさん収納できます。
しかし、今回は炊飯器を載せるので、炊飯器の上面に棚があると、炊飯器から立ち上る蒸気で棚が痛むし、棚の上に置いたものも悪い影響を受けます。
そこで炊飯器を一番上の棚に載せることとし、高さは炊飯器を操作できるくらいと考え、1.2mにしました。
○各棚の高さを決める
一番上の棚の高さは決まりました。次に中に数段入れる棚の高さを決めます。
これは中段にいれるものの寸法を測って決めます。
下の段には電子レンジを入れたかったので、レンジの入る高さを確保しました。他にも入れるものを配置してみて、無理なく入る高さを決めました。
○材料と構造を決める
大体のサイズが決まったら、具体的に使う木材を決めて簡単な図を描きます。
今回は、柱材には1×4、棚板には1×6材を並べることにしました。
比較的重いものを載せますが、室内で使うので、木が腐ったりすることはありません、単純に木材楽天 をカットしてコーススレッドでとめて組み立てる構造にしました。
構造を考えながら、組み立て方法も考えておきます。形が良くても組み立てが難しかったり、歪んで出来てしまったりすることがあります。組み立て手順もよく考えておきます。
○材料から寸法を再調整
欲しいサイズピッタリに作ると、残材がたくさん出たり、寸法が足りなかったりします。
規格材は長さが決まっているので、規格長さでなるべく残材が出ないように、必要なら外形を調整します。
1×6材は幅140㎜です。棚の奥行は400mm程度にしたかったので、3枚並べて奥行420㎜に決めました。
○図面作り
構想が固まったら、正確な図面楽天 を作って仕上げます。
私の場合、3D-CADが使える環境にあるので、最初から3D-CADを使って作業しました。
3D-CADを使うと一旦作ったモデルのサイズを変えることが簡単に出来ます。大体の構造を作ってからレンジなどを置いてみたりして寸法を変え、残材の量をチェックして再び寸法を変え...
という作業をして完成させました。
木材以外に壁やスイッチコンセント、炊飯器やレンジもも入力して、支障がないかを確認しています。
この3Dモデルから作ったのが上の図面です。
右下は1×4材の木取図です。なるべく残材を少なくする努力をした結果、こんな寸法になりました。
作り方手順
○材料のカット
図面から割り出した量の材料を購入して、図面通りにカットします。
こんなふうに冶具を使うと正確な長さで素早く安全に切れます。ホームセンターでカットもしてくれるので、購入したついでに切ってもらうのも良いでしょう。
切れば小さくなるので運びやすくもなります。
○下穴あけ
めんどくさいのですが、コーススレッドをねじ込む下穴も明けておきます。
なくてもネジを打てますが、斜めに入ってしまうことが多いので、やはりあらかじめ開けておいた方がスムーズにきれいに仕上がります。
ボール盤があるととても簡単にまっすぐ出来ます。
○組み立て
下準備が終わったら、くみ上げます。
今回の構造の場合、まず梯子状の側面を作ります。(途中で直角が出ているか確認します)
これに背面の梁を渡してねじ止め。
この状態で慎重に立てます。
下から順番に棚板を貼ってゆきます。
棚板を全部貼ったら完成です!
費用は4000円ほどでした。
今の時代、自作したからといってそれほど安くはないのですが、希望のサイズを作れること、
同じ値段で購入したものより数段頑丈で長く使えるであろうことが自作の有利な点だと思います。
最終更新日: 2017-02-13 14:08:31