半地下式温室で最低気温の降下を抑える実験
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なにも管理していなければ、昼は温度が上がりすぎ、夜は下がりすぎてしまう温室。
前回の実験では、最高気温を抑制することができました。では、今度は最低気温の低下を抑える実験をしてみましょう。
前々ページでは地面からの熱が、夜間の温室楽天 内の気温を維持していると考えました。今回は、地熱をさらに効率的に取り込めるよう、半地下式の温室を考えてみることにします。
半地下温室で気温降下を抑える原理
原理は下のようになります。
昼間:気温が上がると、熱は気温抑制装置や地面に吸収されるため、ハウス内の気温はそれほど上がらない。
夜間:夜間は暖かい地面からじわじわと熱が出てきて、ハウス内の気温はあまり下がらない。
半地下温室で気温降下を抑える実験
さっそく半地下式のホットキャップを作り、気温を計測してみました。
写真奥は比較用、手前が半地下式のホットキャップです。
シートの下に穴を掘り、水を入れた容器も置いてあります。
測定結果は下図のとおり。
最低気温がかなり高い状態で維持され、ほぼ満足のゆく結果になりました。
この性能で実際の温室のサイズにまでスケールアップできれば、
温度管理不要なメンテナンスフリー温室ができそうですね。
能動的に地熱を利用する温室
実験はしませんでしたが、能動的に地熱を利用する温室も考えました。
縦に長い水槽を温室内に地下深く埋め、水を循環させるというもの。
昼間は温室の熱を地下に運んで室内の気温上昇を抑え、夜間は地熱を温室内に運んで気温降下を抑える原理です。
昼は底に沈んだ冷たい水をくみ上げる必要があります。これは太陽電池を使えばよいでしょう。
夜間は千夏で温められた水が自然に上がってくるので、動力は必要ありません。
実際に雛形を作ってみましたが...まあ、結果はしれているので実験はしませんでした。
効果が出るようにするには、長くて太いパイプを埋める必要がありそうですね。
あるいは、温室内に池を作り、この水を地下に通したパイプに循環させれば大きな効果がありそうです。
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最終更新日: 2017-02-27 08:17:12