ノコギリの目立て、あさり修正の方法
ネットでノコギリの目立て方法を検索してみたら、意外にもなかったので(探し足りないのかもしれませんが)、私の知っていることを書いておきます。
よろしければ参考にされてください。
のこぎりの目立て作業に必要な道具
下が先祖伝来(笑)の目立て道具入れです。なんと、藁製。もろそうに見えますが、まだまだ現役で使ってます。たぶん50年くらい前に作られたもの。
中に入っているのは、
金槌、木槌
ノコギリ
楽天 はさみ
ヤスリ、ヤスリ入れ
クサビ
アサリ工具(名称不詳)
このほかに油が必要です。
目立てのできるノコギリは、軟鉄で作られたものです。軟鉄は柔らかく、鑢で削りやすいためです。
現在ではほとんど替刃式しか売っていません。これは焼き入れしてあって、とても堅いですが、(無理すれば)目立てできないこともありません。やすりが削れてしまいますが...
上の3本は山仕事用のもの。昔作られた軟鉄製で、目立てして使う物ですが、最近はチェーンソーを買ってしまったのでほとんど使っていません。
下の小さなノコギリは、柿の剪定で現在愛用している物です。替刃式で目立てをする前提で作られたものではありませんが、強引に目立てして使っています。
のこぎりの目立て、手順
目立てする前に、ヤスリとノコギリに油を塗ります。これをしないとヤスリが目詰まりしてしまいます。
その後、ノコギリはさみとクサビ、木槌を使ってのこぎりを固定します。油は椿油を使っています。
アサリ工具はこんな感じになっていて、歯をはさみ、板厚方向互い違いに歯を曲げる(いわゆるアサリととる)ために使います。
アサリ調整は、焼き入れの入った歯のノコギリで行うと、歯が折れてしまうかもしれないので注意が必要です。
アサリを調整後、ヤスリを入れます。左の画像では輝いている部分が削られたところです。
ヤスリは削る面にピッタリと密着させ、力をいれて1~2センチくらいギュッと押すとうまく削れます。
隣の歯は裏返しにして削ります。1つ飛ばしに削り、裏返しにして、また一つ飛ばしに削ります。
替刃式も同様に削れますが、ステンレス製だとヤスリの方がへたるかもしれません。
上のように肩のある形状の場合は、天面の部分もヤスリを入れます。
鎌や包丁など、他の刃物の場合、研いだ後、バリを取るために裏側も研ぎますが、ノコギリはそのままでよいみたいです。
目立前後の切れ味
目立て後のノコギリの切れ味はすばらしいです。飢えたサメのように木に食いつきます。
挽くときは木に押し付けなくてもノコギリがズンズン入ってゆきます。
木を切るのが楽しくなりますな。
昔の人は使うたびに目立てをして切れ味を楽しんでいたのでしょうね。
現在では替刃式が普及していますが、「切れなくなったから取り替えよう」って人は少ないと思います。「切れなくなった」って意外と気付きづらいものなので。
切れない
のこぎり
楽天 をイライラしながら使い続ける人って、多いのではないかと思います。
焼き入れ過多のノコギリに要注意
最近ノコギリを使っていて「パリン」と折れてしまうことが多くなりました。使っていて折れてしまったので、新しい歯を購入したら、その歯もいきなり折れる...
しかたないので今は先端の折れたノコギリをそのまま使っています。
最近の鋸刃は中国製で、焼き入れをしすぎているものが少なからず販売されているようです。焼き入れすると硬くはなるのですが、脆くなってしまいます。
結構値段のはるものなので、良いノコギリを手に入れたいものですね。もう少ししたら、別のメーカーのノコギリを購入しようと思っています。
最終更新日: 2021-12-06 06:26:29