ビックフットは存在するのか
NHKの番組、
幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー File.04 「謎の獣人・ビッグフット&魔のトンネル」
でビックフットの謎を特集していました。
大変面白かったのでまとめてみました。
世界の獣人伝説
北アメリカ、ロッキー山脈に住むといわれるビックフット
ヒマラヤのイェティ
中国の野人
オーストラリアのヨーウィー
などが知られていますが、もちろんすべて未確認の生物です。
ビックフットの特徴
身長2m~3m
2足歩行をする
全身が毛でおおわれている
40cmほどの大きな足跡を残す
ビックフット噂の歴史
インディアンの諸部族の間では、昔から山の中に毛むくじゃらの人に似た生き物が住んでいるとされてきました。
様々な名前で呼ばれていますが、有名なところではサスカッチがあります。
19世紀ごろ、ロッキー山脈に白人が次々に入植してきます。ゴールドラッシュで金を求めて移り住んできた人たちです。
彼らはインディアンからサスカッチの噂を聞いたのでしょう。入植者たちの間から、サスカッチに誘拐された、襲われたという話が出始めます。
大きな足跡も見つかり、この未確認生物はビックフットと呼ばれるようになりました。
ビッグフットの映像
ビッグフットの目撃情報は3800件以上もあるそうです。
ABC放送は、ビッグフットの存在を確定する情報を提供した人に、1000万ドルの賞金を与えると昨年発表しました。これでは目撃情報はどんどん増えるでしょうね。
写真画像や動画も多く撮影されています。最近では、
2012年2月、アイダホ州ミンククリークという場所で高校生が撮影した動画がABCニュースで全米で放映されたそうです。
2005年11月にはワシントン州シルバースター山山頂にてビックフットの鮮明な写真が撮影されました。
もっとも有名な映像は、1967年10月に撮影された最初の動画です。番組ではこの動画を詳細に検証していました。
撮影映像は本物か
この映像はカルフォルニア州のブラフクリークという場所で撮影されたもので、撮影者の名前から、「パターソン・ギムリン・フィルム」といわれています。
撮影場所は森の深い場所で、現在は道がついていますが、撮影当時は道もなく、撮影者は40kmほど歩いて撮影場所までたどり着いたそうです。
現在は川の氾濫などで地形が変わっていますが、映像中の大木の配置から、撮影場所は特定できており、現場の3Dモデルを作り、ビックフットと撮影者の位置関係なども3次元的に再現できているとのこと。
このフィルムはサルの着ぐるみを着た偽物とされてきたのですが、詳しく解析すると下記の不自然な点が判りました。
①道のない森の奥まで重い着ぐるみを持ってゆく必要はない。偽物を撮影するのであればもっと道に近い場所でするのではないか。
②着ぐるみなら首のあたりに継ぎ目があるはずだが見当たらない。また、当時存在しなかった素材でできているように見え、着ぐるみにしては出来過ぎている。
③着ぐるみなら人間の頭が中に入るので頭が大きくなるはずだが、その割には小さすぎる。
一方で、解析した身長が1.8~2m程度で、人間サイズだということもわかりました。
ビックフットを証明するには
ビックフットの存在を多くの人が否定するのは、存在情報が映像と足跡に偏っているからなのだそうです。
一般的に新種の生物の存在を証明するには、生き物そのものの標本が必要です。
また、それがなくても書きに示すようなフィールドサインが複数あるはずです。
足跡、排泄物、爪痕など、食べかす、巣
こう考えてみると確かに不自然ですね。
生物学的に見たビックフットの存在しない理由
ビックフットが現存するなら、祖先が必要です。
オランウータンに近い絶滅種のギガントピテクスや、アフリカにいた初期人類パラントロプスが先祖候補になるそうです。
ところが、これらの化石種および現生の類人猿はすべて熱帯にすんでいて、ロッキー山脈のような寒い場所には生息していません。
また、ビックフットがロッキー山脈に住み続けているのであれば、祖先の化石が出土するはずですが、これも見つかっていません。
これらを総合して考えると、やっぱりビックフットは存在しないのでしょうね。ちょっと残念です。
最終更新日: 2013-08-16 13:48:34