電子レンジで解凍すると解凍ムラが出来る理由
冷凍した肉を電子レンジで解凍すると、どうしてもうまく溶けず、凍った部分と煮えてしまう部分が出来てしまいます。 調理の本を読んでいて、理由がわかりました。電子レンジによる解凍は、解凍ムラが避けられないようです。
水と氷では温まりやすさが違う
これが解凍ムラの理由です。
電子レンジは電磁波を食品に当てることで、食品自体を発熱させる装置です。
発熱のしやすさは、食べ物によって違います。
電磁波に対して、水は発熱しやすく、氷は発熱しにくい性質があります。
ですので、何らかの解凍ムラが発生して、溶けた部分と未解凍の部分が出来てしまうと、
溶けた部分だけが一気に暖まってしまい、最初のほんの少しだった解凍ムラが、加速的に拡がってしまいます。
最初から均一に暖めるよう、食べ物を回転させるなどの努力をレンジ側もしていますが、照射ムラは
ゼロに出来ませんし、食べ物の内部と表面でもムラが必ず出来ます。電磁波が表面を暖めると、エネルギーを失うため、
食品内部に達する電磁波はどうしても弱くなってしまうのです。
電子レンジで解凍して、常温にするということ自体、電子レンジには不向きなのですね。
冷凍品を熱々になるまで暖めるのであれば、ムラはなくなりますが、常温で温度をとめることは出来ません。
冷凍食品を常温に解凍するには、自然解凍が一番のようです。
最終更新日: 2012-10-12 06:07:40