スイートピーの栽培、手入れ、増やしかた
スイートピーはイタリア、シチリア島を原産とする、マメ科ラティルス属の1年草です。
スイートピーの原種は17世紀末にキリスト教の司教、フランシスクス・クパーにによって作出されました。
19世紀末、イギリスのヘンリー・エッグフォードによる品種改良が進み、多くの園芸品種が作出されました。彼は現在では「スイートピーの父」と呼ばれています。
20世紀に入った直後、同じくイギリスで、花弁にウェーブの入った品種が作出され、人気を博しました。
今でもスイートピーはイギリスでとても人気の高い花となっています。
江戸時代になると、2代将軍秀忠が、全国からスイートピーの銘花を集めさせたこともあり、江戸を中心としてスイートピーの愛好されるようになり、さらに多くの品種が生まれました。
スイートピーの名前の由来
名前の由来は、文字通り甘いマメ。スイートは甘い、ピーはマメを意味します。
和名では麝香連理草という名前が付いています。
スイートピーを食べる
スイートピーの花は食べることもできます。高級スーパーで入手できることがあります。また、よい香りがすることから、香水の原料としても利用されてきました。
花の後、エンドウに似たさや入りの種ができますが、これは食べられません。
下の写真はスイートピーのさやと取り出した種
スイートピーの花を染める
スイートピーの花を染めることも出来ます。白花の切花に専用の染色材を吸い上げさせることで、きれいに染め上がります。
スイートピーの切花
スイートピーは芳香があるため、切花として大変人気が高いです。しかし、以前は花の寿命が短いのがネックでした。1976年にオランダで品質保持材が開発され、以降、スイートピーの切花の出荷量は数倍に増えました。
品質保持材の有効成分は銀です。花を老化させる成分であるエチレンの働きを、銀が抑えるため、花が長持ちします。
スイートピーの育てかた
スイートピーはつる性の植物です。支柱を立て、それに這い登るように育てます。矮性の品種もあるので、これを鉢植えにすることもできます。
スイートピーの入手方法
種が販売されているので、これを入手します。価格は200~300円くらい。
スイートピーの管理
スイートピーの育て方は、野菜のエンドウの作りかたに準じます。
10月上旬から11月中旬にかけて、ポットに種まきをします。
苗が育ったら、定植し、支柱を立てて誘引してゆきます。
スイートピーの芽
一度スイートピーを育てた場所で翌年も栽培すると生育がよくありません。同じ場所では2年くらい間を開けます。
スイートピーの花期
スイートピーの花期は冬咲き品種が2月~4月くらい。春咲き品種が5月~6月くらいです。
最終更新日: 2019-10-30 09:48:31