ツバキの栽培、手入れ、増やしかた
ツバキの栽培、増やし方、手入れの仕方についてまとめました。自分のおぼえがき用の文章です。
ツバキは日本、朝鮮半島南部、中国に自生する、ツバキ科ツバキ属の常緑樹です。
ツバキは日本では古くから知られていましたが、ツバキに対する感情は変遷があります。
古代の日本では、椿は霊力を持つ神秘的な木とされていました。古事記には、椿を各地に植樹して歩き、800歳の長寿を保った八百比丘尼の記述があります。日本書紀にはツバキの材を使って椎という武器を作ったという記述があります。
鎌倉時代になると、禅の影響により庭作りが盛んになり、庭木として椿が愛でられるようになります。
茶道が盛んになると、ツバキは茶花として愛されるようになり、京都を中心に多くの品種が作られました。
江戸時代になると、2代将軍秀忠が、全国からツバキの銘花を集めさせたこともあり、江戸を中心としてツバキの愛好されるようになり、さらに多くの品種が生まれました。
明治維新後は、ツバキの園芸は衰退してしまいますが、戦後は再び盛んになってきています。また、最近は海外でも関心が高まっています。
ツバキの名前の由来
ツバキの名前の由来は、艶のある葉の木、「ツヤバキ」から来ているとされます。漢字では椿を当てますが、中国では椿は、センダン科のチャンチンという木を指します。
侘助椿の由来
侘助は茶の湯でもっとも好まれる椿ですが、他の椿とは異なる点が多く、中国からもたらされたといわれています。
文禄、慶長の役の折に、侘助という人が持ち帰ったとされます。侘助椿は種が出来ないため、さし木で増やします。全ての侘助は、京都にある樹齢400年の1本の古木が原木となり、増えていったものといわれています。
ヨーロッパから来た椿
ツバキは、18世紀にヨーロッパへ渡ります。中国の椿が渡ったとされています。19世紀にヨーロッパで椿の栽培ブームがおき、たくさんの品種が作られました。ヨーロッパの椿の系統は、日本や中国を原産とする、ヤブツバキ系のものです。
ツバキの育てかた
ツバキは日本原産の樹木なので、比較的容易に育てることが出来ます。通常は庭植えにしますが、鉢植えでも育てることが出来ます。
水はけのよい場所に植えましょう。日なたでも、半日陰の場所でも、ツバキは育てることが出来ます。
入手方法
秋から春にかけて、苗が出回ります。
管理
庭植えであれば、極端な乾燥が続かない限り、水遣りは不要です。冬の北風が強く当たるところでは、寒冷紗などで防寒します。
肥料は11月の寒肥と春の追肥を施します。
寒さには強いので、防寒対策は不要です。
本来は多年草ですが、日本の真夏の暑さを越せず、枯れてしまう場合もあります。枯れてしまったら、また種まきをします。
花の時期
ツバキの花期は11月~5月くらいまでです。
ツバキの増やしかた
ツバキはさし木で増やします
種をまいて増やすこともできますが、親とは異なる花が咲いてしまう場合が多いようです。
下の写真は、実生の苗を育てて咲いた花です。
ツバキの種は秋に実って落ちるので、拾って庭に蒔いておけば、芽が出てきます。
ツバキの種
剪定方法
放任しておくと、枝が茂りすぎてよい花が咲かなくなります。毎年9、10月くらいに剪定をしましょう。
剪定
楽天 枝を使って挿し木をすることも出来ます。
定期的にBT剤を散布しましょう
ツバキやお茶の木にはチャドクガという厄介な毛虫が付きます。経験した方はわかると思いますが、刺されると酷いので、春から秋にかけて時々BT剤を散布するとよいです。
BT剤は芋虫毛虫に効果のある薬剤で、他の虫は人、鳥などに害はないとされています。これを撒けばほぼ防ぐことが出来ます。
大量発生すると、葉っぱが無くなってしまうこともあり、木が弱ってしまいます。
私は数年前から使っていますが、木の成長も良くなりました。
最終更新日: 2019-10-30 09:57:18