RAIDの修復作業覚え書き
ミラーリングしていたRAIDのハードディスクが片方壊れてしまったので取り替えました。このページは取替え作業の覚書です。
RAIDのしくみ
RAID(レイドと読む)とは、パソコンのデータを保護するしくみのことです。データの入れ物であるハードディスクは、消耗品とされ、
使っていればいつかは壊れてしまうものとされています。
大切なデータは、普通は定期的にDVDなどにバックアップしておかないと、突然ハードディスクが壊れてしまった場合、取り返しのつかないことになります。
しかし、バックアップは結構労力がかかりますし、バックアップ間のデータは失われてしまいます。
データを修復する間は、作業もできません。
仕事で使う場合はこんなことしている暇はありませんから、一般的にはRAIDを使ってデータを保護しています。
RAIDのしくみは、単純にいえば、同じデータを複数のハードディスクに保存することです。こうすれば一つのハードディスクが壊れてももう一つが動いているので、
データは失われず、仕事も止まりません。
壊れたハードディスクは取り替えればOK。仕事がとまることもありません。
一般的には個人でRAIDを使う人は少ないようですが、私の場合は5年ほど前から使っています。ハードディスクは壊れたら購入すれば済みますが、
大切なデータは失ったら二度と戻ってきません。
転ばぬ先の杖、ちょっとお金はかかりますが、データは大切なのでこのように使ってきました。
パソコン周りの構成
RAIDに使うハードディスかパソコンから外付けでおいています。NAS(ネットワークストレージサーバー)と呼ばれるものを置いて、このサーバーをRAIDに構成しています。 NASはネットワーク上のデータ倉庫のような箱で、中にハードディスクを格納することができます。私の持っているNASは5年も前の機種で、 COREGA社の「HDD Bank TERA CG-NSC4500GT」というものです。この中に4台のハードディスクを入れることができます。 このNASとPCをイントラネットで繋いで使っています。
RAIDのハードディスクが壊れた
さて、数日前のことですが、RAIDを構成する2台のハードディスクのうち、1台が突然壊れてしまいました。
勿論、もう1台のハードディスクが健在なので、データは失われませんでしたが、いくつかの点で困ったことになりました。
同じハードディスクがない
RAIDを構成するハードディスクは、同じスピード、同じ容量、つまり同一の機種でなければいけません。
しかし、5年前のハードディスクと同じものが手に入るはずがありません。
データは本当に大丈夫なのか
RAIDでは2台のハードディスクの中身を同じものにします。古いハードディスクに入っているデータが新しいほうに移動して同一になれば問題ないのですが、
新しい何もないハードディスクの中身で同一化されてしまったら、中身は空っぽになります。本当に大丈夫なのだろうか?
そのほかにも機器同士の相性とか、いろいろ気になりましたが、結局新しいハードディスクを差し込んでみることにしました。
NASの取り扱い説明書によれば、電源ONのまま、HDDを挿入するだけで自動的に同期化がなされるはずです。
RAIDの再構築
結局のところ、心配は全て杞憂で、HDDを差し込むと、システムが自動認識してRAIDを再構成を始めてくれました。
夜の寝ている間に再構成は完了していて、何事もなかったかのようでした。
再構成中はハードディスクへアクセスしないようにしていましたが、普通に使っても全く問題なかったと思います。
その後、もう一台の古いHDDを抜き取り、新しいHDDを差し込んで2台とも更新できました。
作業はHDDを購入することと、差し替えることだけ。
頻繁にDVDへバックアップをとったり、壊れたデータの再構築を考えると、RAIDにしておいて本当によかったと思います。
RAIDの長所と短所
RAIDにしておけばデータの保護は万全かというと、そうでもありません。
たとえば、火事になってNASが丸ごと焼けてしまったら終わりです。私の場合、やはり時々DVDへバックアップをとって実家に持ち帰って保管しています。
また、古いファイルを上書きしたり、削除してしまうと、RAIDでは消えてしまいます。
古いバージョンのデータは別名で保存して上書きしないか、バックアップをとる必要があります。
ネットワーク上にデータがあるので、若干読み書きが遅い欠点もあります。普通に使うときは気になりませんが、JAVAで大量のテキストファイルを作成するプログラムを
走らせると、極端に遅くなることがあります。
CG-NSC4500GTの適合ハードディスク
私の使っているNASは5年も前のものなので、適合するハードディスクが少なくなっています。
ハードディスクの容量は1テラまで、SATAはⅠⅡまでしか対応していません。しかし、使ってみたら動くハードディスクもあるので、
私の実績を紹介しておきます。同じ機種をお使いでお悩みの方は参考にしてみてください。
Seagate Barracuda 7200シリーズ 3.5inch SATA 6Gb/s 1TB 7200rpm 64MB 4Kセクター ST1000DM003(今回交換したもの)
Seagate ST2000DL003 2TB(容量は2テラで、メーカー保障外ですが、普通に動いています)
最終更新日: 2012-05-31 05:25:17