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Android(アンドロイド)で描く日本携帯電話業界の悲惨な将来予測

将来の携帯電話機業界は、今のパソコン業界のようになるであろう。


Windows → Android
プロバイダ → 無線通信サービス会社
パソコンメーカー → 携帯電話機メーカー
のように置き換えた感じになるであろう。


無線通信サービス会社はさまざまな独自のサービスを提供することによって 差別化、高付加価値を得てきたが、それら全てをAndroidに奪われ、単に 無線情報の取次ぎをするだけの役割しか得られなくなってしまう。
携帯電話機を製造する国内大手家電メーカーは海外、特に安いアジア製のスマートフォンに押され、 撤退することになるだろう。

付加価値を失う無線通信サービス会社たち

いままで無線通信サービス会社各社は、独自のサービスを提供することで他社との差別化をはかり、 同時に利益を上げてきた。
しかし、Androidが普及すれば、差別化は逆に足かせとなってしまう。メーカー、通信会社の区別なく 同じ操作性をユーザーに提供するのがAndroidというOSの特徴である。
であるから、必然的にこうしたサービスは消えてゆくであろう。
こうしたサービスは、無線通信サービス会社に代わり、Androidを所有するGoogleが受け持つことになる。 勿論、これによって生じる利益も、全てGoogleが受けることとなるであろう。


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無線通信サービス会社各社は利益を失い、やせ細りながらも生き残り競争を始めなければならない。 これまでの競争は成長競争であったが、これからは生き残りの競争だ。
辛い、厳しいものになるだろう。


撤退する国内家電メーカーたち

携帯電話機を製造するメーカーにも、Androidの影響は及ぶ。
今までの携帯電話はボタンが付き、折りたたんだりスライドしたりする「機構」のついた機械であった。 しかし、Androidを搭載するスマートフォンには機械的に動く「機構」がほとんどない。
携帯電話機は機械であるが、スマートフォンは箱なのである。
加えて、独自サービスがなくなれば、ハードウエアの負担が減り、構造が単純になる。


簡単なものを日本で作っても海外勢との競争には勝てない。日本メーカーが得意するものは、難しくて 高価なモノ作りなのだ。
したがって、スマートフォン端末には海外勢がなだれ込んでくるであろう。
国内家電メーカーはスマートフォン製造から撤退せざるを得ない状況に追い込まれることになる。


恩恵を受けるユーザー、疲弊する日本経済

こうして携帯電話業界の利益は、アメリカ、アジアへ流出してしまう。


しかし、スマートフォンを使うユーザーにとっては利益は大きい。
さまざまな新しいサービスを携帯電話会社に依らずに受けることが出来るようになるし、 通信料、端末価格も下がるに違いない。
ただし、こうしたユーザーの中にも収入が減ったり、職を失ったりする人が出てくることになる。


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AndroidはGoogleが提供する無償のOSだ。
一見すれば、無料で利用できることはとても得したような気分になる。 しかし、その奥深くにある思惑にも気をつけないといけない。
日本の携帯業界もこのことに気付いていながら、既にこの流れに抗う体力を失っている。

最終更新日: 2011-10-05 06:29:02

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Author: Tomoyuki Ito

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