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キンリョウヘンの栽培方法

キンリョウヘンは日本ミツバチを呼び寄せることで有名な原種の蘭です。
花の香りの中に女王フェロモンに似た物質があるらしく、巣別れしたばかりの日本ミツバチ楽天 を 群ごと呼び寄せます。働き蜂だけでなく、オス蜂、そして女王蜂すらも捕獲できるため、 この蘭を栽培していれば、比較的容易に野生の日本ミツバチの群れを捕獲することが出来ます。
園芸品種のシンビジュームの中にも、キンリョウヘン楽天 を掛け合わせた品種では同じ効果がある場合があるそうです。

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金稜辺にきた西洋ミツバチ
キンリョウヘンに集まった日本ミツバチの小群。1匹だけ西洋ミツバチが迷い込んでいる。

キンリョウヘン栽培のしかた

ひとことで言うとシンビジュームと同じです。交配種ではなく、原種なので、普通のシンビジュームより丈夫。 比較的容易に育てられます。

春の管理

花が咲き終わったら、早めに花茎を切ります。放置すると種が出来て株が弱ります。
春は成長期なのでシンビジューム用の置き肥をやり、毎日水遣りをします。周に1回は液肥を混ぜて 水遣りをします。鉢は一日日の当たる場所におきましょう。
春と秋の成長期にしっかり成長させないと花が咲かない場合があります。
大きく育った株は花の終わった後に株分けします。
金陵辺キンリョウヘンの株分け方法

夏の管理

6月になると日差しが強くなります。直射日光に当て続けると葉やけしてしまいます。
シンビジューム用の寒冷紗で覆い、日差しを和らげてあげます。
水は毎日あげますが、肥料は控えめにしてゆきましょう。

秋の管理

再び成長期になります。春に準じた管理をします。

冬の管理

シンビジュームは寒さに弱く、霜を浴びるとかれてしまいます。室内に取り入れ、最低気温4度以上に保ちます。
寒いからといってあまり暖かいところに置き続けると、花芽が付きません。
霜の降りる直前まで戸外において寒さにあて、花芽をつける準備ができてから室内に取り込みます。
我が家では玄関においています。
水遣りは週に1回。天気の良い週末は庭に出してよく日に当てています。

冬季の加温で開花時期を調整

シンビジュームの花は春に咲きますが、普通に冬越しすると日本ミツバチの分蜂期と開花時期がずれてしまいます。
原産地である中国雲南省では一致しているのでしょうけれども、日本では冬が寒すぎるのでしょう。
我が家の場合、玄関で冬越しすると開花はゴールデンうウィーク頃。分蜂期は4月頃なので、完全にずれてしまいます。

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開花を分蜂期に一致させるのは早春に加温して、春の訪れを早くしてあげる必要があります。
このあたりの調整が金稜辺栽培の(日本ミツバチ捕獲を目的として)難しいところだと思います。
では、どのくらいの加減で加温すればよいでしょうか?
実は私は加温栽培をしたことが無いのでわかりません。
いずれにせよ、自分の住んでいる地域の気候に合った加温加減が必要になると思います。

キンリョウヘンの香りの成分

雑誌「ナショナルジオグラフィック」2002年10月号15ページで玉川大学の小野正人先生が書かれている文章を見つけました。
それによると、キンリョウヘンの香りの成分には、
 オオスズメバチの放つフェロモン
 それを嗅ぎ取った日本ミツバチが仲間を集めるために放つフェロモン
の2つが交じり合っているのだそうです。

金陵辺の品種

古くから園芸品として親しまれてきたので、多くの園芸品種があります。
中透品:葉の中央に縞があり、葉先に行くにつれてなくなるもの。
 月章、八千代、金鳳、金蜀光、玉章など
覆輪品:青地にまわりを白く彩るもの
 雲上、雲山、日章、七福壽、曲玉、重陽など
爪縞品:葉は紺地で、前面に黄色または白い縞を持つもの
 皇華、豊公、金錦など
紺覆輪:葉に若干の模様があり、その周りは濃い紺色を呈するもの
 青輝、東陽、金司冠など
虎斑物:葉に虎斑の入ったもの
 羽衣、雪虎、雪中の松、文明など

栽培のコツ

春から秋にかけて毎日水やりを欠かさない。
夏は寒冷紗で遮光する。
冬は霜の降りる前まで寒さにあて、花芽を形成させる。
早春は加温をして開花時期を調整する。

最終更新日: 2019-03-12 08:15:11

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Author: Tomoyuki Ito

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