エアコンを使わなくても涼しい私の家
2011年は節電の年。どこへ行ってもエアコン控えめで、暑い夏ですね。
それでも私の住む関西はそれほど徹底しておらず、関東の人は本当に暑い夏をすごされているようです。
私は単身赴任をしているのですが、今週末も家に帰省して「我が家は涼しい」と実感しました。
日本家屋は涼しく出来ている
我が家は築100年ほどの田舎の農家建築です。田舎なので良い仕事はなく、仕方ないので単身赴任で「万年出稼ぎ」状態な暮らしを余儀なくされています。なので家に帰れるのは週末だけ。
昔の人の知恵がすごいなと思うのは、夏に涼しい家の構造についてです。
なぜ涼しいのかというと、
①風が家の中を吹き抜ける構造である。
②庇が長くて夏の照り返しが入らない。
③家の周りの柿畑から涼しい風が運ばれてくる。
こんなところではないかなと思います。
①は今のような耐震基準がないので、ひろい、とっても広い間口が開けられていることです。
でもやはり、耐震性には不安を感じますね。実際、先の南海大地震では柱の1本が折れてしまい、現在は
鉄骨で補強を入れています。
②は現在の法律では軒の長さが決まっていて、それ以上長くすると、家の建坪に算入されてしまうため、
昔の家のように長く出来ない理由があるようです。
実際、以前家を建てたのですが、そのとき「軒先を限界まで延ばしてください」とお願いしたのに、
今住んでいる家に比べたらとても少ないです。
③家の周りが緑で囲まれている効果はすごいと実感します。
これだけで2,3度は家の気温が低くなっているのではないかと思います。
真夏は中庭で行水
昼間はさすがに暑いです。ただ、昼間はこの暑い中、畑仕事に出かけるので結局大汗をかくことになります。
朝、中庭に井戸からくみ上げた水をバケツに入れて置いておきます。冷たい井戸楽天 水ですが、昼くらいにはかぶれる程の
温度に上がるので、汗をかいた体にかけます。まだ飛び上がるくらい冷たいですが、大汗をかいた体には爽快です。
太陽の日差しを浴びながら、素っ裸で水浴びをするのもストレス解消になってとても心地良いものです。
こうした完全なプライベートな外空間があるのも田舎の家の特徴でしょう。
夕方になれば、バケツの水は普通のお風呂の温度くらいまで上がるので、バケツごと湯殿(五右衛門風呂のある建屋)に
もって行って体の汗を石鹸で洗い流します。
その後、中庭でビールを飲みながら猫と戯れたり本を読むのが真夏の宵の楽しみです。
真夏の無風の夜は寒い
真夏の普通によく晴れた日の晩は、風のない、静かなものになります。9時くらいまでは扇風機が必要ですが、
それ以降は止めてしまいます。
すると、外から網戸を超えて冷たい風、風というよりも冷たくて比重の重い空気がじんわりと入ってきて、
暑い空気を押しのけてゆきます。この冷気は多分、柿畑で出来るなのだと思います。
この空気が家の中に入ってきたら、寝てしまいます。冷気は素肌に直接当たると寒いくらいなので、薄めの夏蒲団が欠かせません。
お金やエネルギーを使わなくても、より良い暮らしは工夫することで実現できるのではないかなと思っています。
最終更新日: 2019-07-24 09:33:03