長年放置された柿を元に戻す方法
10年くらい放置されていた柿の木を剪定して元の姿に戻しました。
放置された柿の木の樹形の整え方を書いています。
柿の自然樹形
まずは柿の自然樹形
人がなにもしないとこんな感じの木になります。
木は枝を上へ上へと伸ばし、日のあたらなくなった下の枝は自然に枯れ、木はだんだん高く成長してゆきます。
これでは実も上の方に付いて収穫しにくいし、たくさん実が付いて小さくなったり、枝とこすれて傷が付いたりします。
甘柿(実が丸いタイプ)の樹高は、放置しておいてもそれほど大きくなりませんが、干し柿用の品種(実が細長いもの)は樹高が高くなる傾向があります。
剪定された柿の樹形
これでは管理しにくいので、人が木の枝を切って都合の良い形にしてゆきます。
普通は大体こんな感じの形になります。
この形に整えても、毎年の
剪定
楽天 を怠って放置してしまうと...
こんな感じの小さな自然樹形の徒長枝がたくさん生えてきて、
上の方は徒長枝ばかり。日のあたらなくなった下の方の枝(図で赤く書いたもの)はどんどん枯れて落ちていってしまいます。
実も徒長枝の先端に付くようになるので高い位置になり、収穫も大変です。
たくさんの込み合った枝にたくさんの実が付くと、柿の実は小さく、傷だらけのものばかりになります。
つまり、こんな樹形になると、小さくて傷だらけの実が高くて収穫しづらいところにたくさん付く、ことになってしまいます。
放置された木の樹形
下の写真は日が当たらず、枯れて落ちてしまった枝です。
放置された柿の木の剪定方法
こうなってしまった木を元へ戻すにはどうしたらよいかというと...
まずは徒長枝を切ります。全体の1/2くらいを根元から切って落とします。
いきなり全部切ると木が弱るので気をつけましょう。主枝に均等に徒長枝が残るようにすると良いでしょう。
剪定1年目
下は今年徒長枝を切った木の写真です。ちょっと解りづらいですが、徒長枝を切って間を透かし、日航が樹冠の中に入るようにしています。
翌年になると、新たな枝が、主枝のいろいろな場所から、たくさん生えてきます。(新枝が出ても日光が当たらないと枯れてしまいます。)
そうしたら残った徒長枝を切り落とし、新たに伸びた枝も剪定して、望む樹形に近づけてゆきます。
3~4年くらいで大体元に戻ると思います。
戻ったからといっても剪定は必要です。木は常に自然樹形に近づこうとするので、毎年継続して剪定を行い、管理してあげましょう。
翌年の樹形
最終更新日: 2019-10-21 08:50:30