日本ミツバチ用重箱式巣箱の各部名称と機能
日本ミツバチを飼育するために用いられる重箱式巣箱の各部名称と機能について説明します。
(私の設計/製作したスタンダードな重箱で説明します。もちろん、日本全国でいろいろな形状の巣箱楽天 が使われています)
この巣箱を販売していますこちら
重箱式巣箱の全体、断面、分解図
まずは全体図、半分に切った断面図、分解図です。
「重箱」と呼ばれる底のない箱を重ねた構造になっています。
お城の天守閣にちょっと似てますね。
では、上から順に説明してゆきましょう。
蓋
雨風の侵入を防ぎ、巣内の熱を逃がさないためのものです。
軒下などで飼う場合は、屋根は不要です。
雨よけは波板などが良く使われますがきちんと屋根楽天 の形にしたほうがすっきりします。
屋根材はトタンなどを使うと雨音が大きくなってよくないようです。
内蓋
内蓋は日本蜜蜂の巣を支える基礎の役割を持ちます。
蓋の内側、重箱の上に置きます。これはスロー人さん
に教えていただいた方法です。
日本蜜蜂は蓋の裏側から巣の基礎を築いてゆきます。
木に吊るしておき、分封群が内蓋に集まったら取り外してそのまま巣箱に入れる、という捕獲方法もされるそうです。
蓋を外蓋と内蓋とに分け、機能を分けておいたほうがよいようです。
内蓋にはスリットを設け、蓋と内蓋の間にも隙間を作っておき、ミツバチが自由に出入りできる構造にしておきます。
スリットや隙間は6mmくらい。ミツバチがやっと通れるくらいにしておきます。
狭すぎると、隙間に入ったスムシを働き蜂が退治できず、スムシ天国になってしまいます。
広すぎると蝋が盛られて巣の一部になってしまいます。
重箱
巣箱の一番重要な部分です。内側の空間に日本ミツバチ楽天 が巣を作ります。
積み重ねる重箱の数は巣の大きさによって調整します。
箱の材質は杉がよく使われます。安いし、加工しやすく、耐久性も普通にあるためでしょう。
板厚は、冬の断熱性能を考えてなるべく厚くします。私は25mmの板を使っています。数箱分まとめて
製材してもらうとよいでしょう。
外寸は270mm。外寸を統一しておくと、巣箱間の重箱共有化が出来ます。
落下防止桟
巣の補強する役割をもちます。
ミツバチの巣は、内蓋を基礎にして、上から下へ増築されてゆきます(人の家とは逆ですね)。
巣が大きくなると不安定になってきますし、ハチミツを採るときは内蓋を外します。
巣の落下を防止するために、重箱の中に桟を入れておき、この桟を巣に取り込ませることで補強します。
巣箱□に対し×に入れたほうがよいようですが、加工しやすいので私の巣箱は十の形で入れています。
袴止め
後述する袴が落ちないようにするための物です。
袴
重箱の横ずれを防ぐためのものです。
単に重箱を重ねただけではずれてしまいます。
凹凸を付けてずれないようにすればよいのですが...
ハチミツを採るときに、重箱の間に針金を通して巣を切る作業を行います。
このため、重箱に凹凸をつけることが出来ません。
そこでずれ止めの部品を独立させ、必要に応じて動かせるようにしてあります。
底箱
巣箱の底部分には、巣門と底板が付きます。
私の巣箱は底の部分の板を横に広げて支え、底板の下はなにもない構造にしてあります。
日本蜜蜂の飼育で重要なことの一つは、スムシ対策です。
スムシを繁殖させないため、餌となる巣クズを掃除して巣から出します。
従来の巣箱では、この掃除がしづらい形状が多かったので、こんな形にしました。
スライド式の底板を引き出せば簡単に掃除が出来、また開いた開口かに手鏡をかざすか、
デジカメで撮影するかすれば、巣の内部も容易にチェック出来ます。
巣門
出入り口ですが、非常に重要なものです。
働き蜂の出入り口、女王蜂の逃亡経路、オオスズメバチの侵入口、換気口でもあります。
逃亡の恐れのあるときは出入り口を低くして女王が出られない高さに調整するなど。
秋のオオスズメバチ襲来シーズンには金網を張るなどの対策が必要になります。
台
巣箱は地面にそのまま置かず、ブロックなどの台に置きます。地面から距離をとることで、
巣箱の腐食を防いだり、外敵の侵入を防いだりします。
蟻が台を伝わって登ってくるときは、台の下にたらいのようなものを置いて水を張り、
台を「島」にしてしまうと効果的です。
吊り下げ式巣箱のように、台のないタイプもあります。
最終更新日: 2019-04-24 07:35:37