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養蜂全書

養蜂全書表紙 養蜂全書
500ページ近い大著です。初版は100年以上前になります。 ページ数が多いだけあって、同時代のほかの本より 中身がかなり濃いです。ダウンロードして印刷するのに大変苦労しました。

養蜂舎 蜂舎 養蜂少女

その中で特に面白かったのが養蜂舎についての記述でした。

構造についての記述があるので、記述どおりに3Dも作ってみました。
 平面形状は蜂の巣房と同じ6角形
 各面は1間の幅
 草葺き(保温性が良い)
 北向きの1面に出入り口を設ける(巣箱の出入り口は北が不向きのため)
 出入り口は扉にする(引き戸は振動で蜂を怒らせる)
 外壁、床はすべて板張り
 北以外の5面にはそれぞれ窓を設け、障子張りにする(明りとり用)
 北以外の5面には品字型に小窓を設け、ミツバチの出入り口にする。
 出入り口の周りは青、黄色などの色をつけ、識別できるようにする。

養蜂舎 記述を元に作ってみました。

養蜂舎 屋根を外すとこんな感じ。

養蜂舎 半分に切った図
養蜂道具も収容できると書いてありますが、壁面全部巣箱楽天 が置いてあると、 収納スペースはあまりないように感じます。なぜか平面形状が6角形ですが、 これは「洒落」なんでしょうね。4角形の方がずっと作りやすいです(3Dモデル 作りも苦労しました)。私の作った蜂舎は4角形です。

養蜂舎の効能についても書かれています。
 狭い土地でたくさん飼える
 雨、風に影響されずに世話ができる
 暑さ寒さを緩和
 うまく管理すればたくさん蜜が採れる
 簡便な巣箱で飼育可
 道具を保管できる
短所は、
 盗蜂(別の巣箱の蜂に蜜を奪われる)が起こりやすい
 異変が起きたときに対処しずらい
 巣箱の位置変更が困難
 スムシの害が多い

私の建てた蜂舎を使った感想も、ほぼ同じです。「スムシの害が多い」のは 気付きませんでしたが。 私の場合、蜂舎飼育はオオスズメバチの害を避けることが最大の目的でしたが、 この本には何の記載もされていません。 冬越しのしやすさが、この養蜂舎最大の利点とされているようです。
私の蜂舎についてはこのHPの中に詳しく書かれているので検索してみてください。 「ミツバチ科学」vol.27-1にも蜂舎の記事を書かせていただきました。

養蜂舎

私の建てた蜂舎(左)と並べるとこんな感じです。私の蜂舎は2間×1.5間(6畳)です。 少し大きいですが、蜂の入り口は1面しかありません。その代わり物置スペースが大きく なってます。

タイトル : 養蜂全書
タイトルよみ : ヨウホウ ゼンショ
責任表示 : 青柳浩次郎著
版表示 : 増訂6版
出版事項 : 湯本村(神奈川県):箱根養蜂場,明41.1
形態 : 490p;23cm
NDC分類 : 640
著者標目 : 青柳,浩次郎
著者標目よみ : アオヤギ,コウジロウ
全国書誌番号 : 40063527
請求記号 : YDM310183
西暦年 : 1908

最終更新日: 2007-09-29 00:00:00

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Author: Tomoyuki Ito

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