男装/女装服の型紙を簡単に作る方法
洋裁CAD
を使って、男性用の服の型紙を女性用に、女性用の服の型紙楽天 を男性用に簡単に変換する方法を紹介します。
洋裁CADは私が開発を続けている、服の型紙を作るためのフリーソフトです。
型紙差し替え機能で男女変換
洋裁の型紙の作り方の一つに、原型型紙を使う方法があります。
原型型紙とは、服を着る個人にピッタリのサイズの型紙のことです。原型型紙通りに布を裁断して着れば、体にすきまなくフィットします。
この原型型紙から余裕をとって服のパターンを描けば、思った通りの余裕を持った服を作ることが出来ます。
サイズ違いの服も、原型を変えて同じ余裕をとって製図すれば、同じデザインのサイズ違いができます。
下の図は雑誌に掲載されている型紙図です。
型紙図 ミセスのスタイルブック2014初夏号P142より引用
とても良い描きかただと思いますが、体形の違う人用の型紙を描く場合は、0から描き直す必要があります。
洋裁CADはこの欠点をなくすために原型型紙の差し替え機能を搭載しています。
差し替えることで、子供の成長に合わせて同じデザインの服を大きくしていったり、同じデザインの服をいろいろな体形の人に合せて作ることが可能になります。
本来はこうした用途で考えた機能ですが、男女の原型型紙を差し替えることも可能です。
コスプレイヤーさんや、LGBTの方にも利用していただけたらと思っています。
原型型紙の違い
原型型紙には何種類かの製図方法があり、文化式、ドレメ式などがあります。その中にも新旧があったり、子供用大人用、男性用女性用に分かれます。
男性と女性、子供はそれぞれの体型の特徴に合わせた形状になるように出来ており、同じサイズで製図しても、形は異なってきます。
原型型紙一覧表
例えば男性用は女性用よりも肩幅が広くなります。
子共はお腹が出ているので、お腹がでる形になります。大人は胸が一番太く、ウエストが細くなります。
ですので、単純に型紙のスケールを変えて服の大きさを合わせても、男女変換はできません。服のどこかが余ってしまったり、きつくなってしまいます。
下の図は、同じサイズのブラウスを男性用と女性用の原型をつかって描いたものです。赤が女性、黒が男性です。
男性用の方が肩幅が広く、腕首回りが太くなっているのがわかりますね。
実際の変換
下の動画のように簡単に差し替えることが出来ます。
女性用のブラウスの型紙を男性に差し替えています。
差し替えのための準備
動画では簡単にできましたが、実際に行おうとすると、2つの前提条件が出てきます。
1つは原型型紙です。
原型型紙は三つの寸法、バスト(チェスト)、ウエスト、背丈を入力すれば自動的に製図できます。
しかし、その原型が自分に本当に合っているかは布を切って縫製し実際に着て確かめる必要があります。
ちょっと面倒ですね。一度確認すれば以降は体形が変化しない限り同じ原型型紙を使いまわすことが出来ます。
二つ目は服の型紙です。作りたい服を自分で製図する必要があります。
洋裁CADにはいくつか型紙が添付されていますが、それ以外のデザインの服が欲しい場合は自分で作らなければいけません。
残念ですが、他のCADデータやPDFファイルなどは使えません。
最終更新日: 2018-03-06 09:03:43