麦稈真田の編みかた
麦稈真田とは
麦稈真田とは、麦の稈を真田紐のように編んで作ったひも状のものです。この紐を縫い合わせて麦わら帽子などを作ります。
大正のころから昭和30年代にかけて、私の住んでいる地方では盛んに作られ、輸出されていたのだそうです。
その頃は貴重な現金収入元として、どの家でも夜なべをして真田を編んでいたそうです。
麦稈真田はほとんど輸出され、輸出先で帽子などに加工されましたが、一部は地元でも帽子に加工していたそうです。
現在でも製帽工場が多くあって、帽子を生産していますが、麦稈真田の生産は絶えて久しい状況です。
麦稈真田の種類
編み方がいくつかあって、三平(さんぴら)、四平、五平、四菱(しびし)、六菱などがある。
最盛期は手編みで生産されていましたが、後期には機械編みもなされるようになったそうです。
四菱の編みかた
まずは四菱の編み方。先に出ている麦が4本で、角が出ているから、四菱なのだそうです。
麦の稈を2本用意します。写真はわかりやすいように色付きの紙テープを使っています。
緑-水色のテープをV字型に曲げて、もう一方に掛けます。緑が下、水色が上になるようにします。
右端の青色を曲げて、緑テープに沿わせます。
右端に移動した水色を曲げて、赤に沿わせ、緑の下へ潜らせます。
再び端に移動した青色を曲げて赤に潜らせます。
曲げる側を変えます。もう一度青を曲げて緑に沿わせ、水色の下に潜らせます。
続いて赤も同様。
端の稈を折り、平行する2本の遠い側の下を潜らせる、折れなくなったら反対側に移る。
を繰り返して編んでゆきます。
端まで編むとこんな感じになります。稈が足りなくなったら継ぎ足してどんどん伸ばしてゆきます。
盛んに生産されていたころは、子共でも一日に50mほど編んでいたそうです。
四菱の編みかた動画
動画にすると下のようになります。
三平の編みかた
三平は四菱より単純な編み方ですが、形が崩れやすいです。
まず、麦の稈を2本用意します。写真はわかりやすいように色付きの紙テープを使っています。
1方の稈の上にもう1本を斜めに置きます。
下になった稈の右側(青)を折ります。
次に左の稈を折ります。
以降、右左交互に折ってゆきます。
こんな感じで編めました。
三平の編みかた動画
動画にすると下のようになります。
最終更新日: 2018-03-06 08:03:08