家のリフォーム:庇の制作方法
濡れ縁の付いた掃出し窓、母屋の軒だけでは濡れ縁が文字通り雨で濡れてしまい、使い勝手が悪いので、大きめの庇を自作しました。
このページでは、庇の作り方のほか、3Dモデルと図面、費用などについて書いています。
庇の目的
掃出し窓から出入りすると、置いた靴が雨で濡れてしまう。雨や霜に当てたくない植物を置く場所が欲しい。洗濯中に雨が降りはじめても濡れないようにしたい。
農機具など、一時おける場所が欲しい。
大体こんな欲求があって作ることにしました。
設計と図面
掃出し窓より十分な大きさにする。母屋に影響がないように、柱を立てて自立させる。部屋が暗くならぬよう、また洗濯物がよく乾くように、屋根は透明にする。
という仕様で設計しました。3D-CADが使える環境にあるので、3Dで設計楽天 。こんな感じになりました。
現在はFusion360という、趣味目的なら無料で使える3D-CADもあります。
当初は2×4(ツーバイフォー)材を使って設計しました。
ホームセンターから持ち帰るのに、自分の車を測ったところ木材の長さ3mが限界とわかりました。3.5m位の部材が必要なので、ホームセンターから軽トラを借用して木材楽天 を運ばなければいけません。
慣れない車を運転するのは嫌なので、昔注文したことのある材木屋さんに注文して配達してもらうことにしました。
ところがこの材木屋さん、在来工法の住宅用木材は扱っているけれども、2×4楽天 材は扱っていません。そこで部材のサイズを変更して再設計する羽目になりました。
設計の順序、間違ってしまいましたね。
3Dモデルを元に組み立て図と部材寸法図を作りました。これを見ながら木材のカットと組み立てをします。
まったく同じものを作ってみたい方はPDFファイルを置いておきますのでどうぞ。
こちらと
こちら。
材料
材料の規格寸法を見ながら設計をします。なるべく残材が少なくなるように、なるべくカット量が少なくなるように設計しました。
○木材
□90㎜-3m 4本
105×30㎜-4m 6本
□45mm-4m 6本
○波板
透明、ポリカーボネート製
1820×655mm 6枚
○ネジ類
波板固定ネジ
60㎜コーススレッド
90㎜コーススレッド
○基礎
コンクリート基礎 4個
□45mmの角材は6本一組で販売されています。必要量は5本だったのですが、余分に1本購入しました。
材料費
全て合わせて3万円ほど
木材:15000円
波板+波板留めネジ:11000円
基礎コンクリート:4000円
コーススレッド:在庫品を使用
購入したり、作ってもらうことを考えると、とても安く出来ました。
作り方
では作り方を順に説明します。
作り始める前に、図面楽天 をよく見直して間違いがないか、設計寸法で干渉せずに設置できるか、どんな手順で作るかをよく確認しておきます。
考えるのは設計段階で全て済ませておき、作る段階では、考えておいた寸法、手順通りに作業するだけにすると、素早く無駄なく作れます。
基礎の設置
基礎といっても、コンクリート基礎を買ってきて置くだけ。□90の凹がついたものを買ってきました。
□90の柱を嵌めて使います。
まずは仮において、
基礎間に角材を渡して水平と距離を正しく合わせます。ひし形になってはいけないので、対角の長さもしっかり測って直角を出しました。
木材のカット
配達してもらった材木です。材木店に電話して、3日後にとどけてもらいました。
これを部材寸法図を見ながら、図面通りに切ってゆきます。
組み立て
コーススレッドを使って組みたててゆきます。
まずは両サイドを別々に作り、これを基礎の上に運んだ後に両サイドを接続する手順で組みます。
これも直角に注意しながらねじ止め。
反対側はピッタリ重ねて組むといちいち直角を出す手間が省けます。
サイド部材が完成。
ここまでは一人で作業しましたが、サイド部材を基礎に載せるのは一人では無理なので、妻に手伝ってもらいました。
両サイドを1本の接合部材で繋ぎ、筋交いを一つ入れたら、とりあえず自立するので、このあと再び一人で作業します。
二本の接合部材で繋ぎ、筋交いも入れたので、しっかりしました。
波板を載せるための桟を五本載せます。
波板を載せる
最後に波板を並べて完成です。取り付ける様子をタイムラプスで動画撮影してみました。
作業後30分ほどで雨が降りはじめたので、ギリギリ間に合いました。
完成した庇
これで完成です。
面積が広めなので、布団を干したり、植物を置いたり、いろいろ出来そうですね。
台風が来たら飛んでしまいそうですが、その時はコンクリートブロックを重しにして守る予定です。
最終更新日: 2019-06-21 08:09:49