胡麻栽培の歴史と栽培手順
胡麻栽培の歴史と栽培手順について調べてみました。いくつかの本などで調べたのですが、本の勧める育て方は自分の方法とは少し違うので面白いなと思いました。このページでは自分の育て方は書かず、調べた知識をまとめてみました。自分用の覚書です。
歴史
胡麻はアフリカのサバンナを原産とする一年草です。5000年も前から栽培されてきたとされています。アフリカには現在でもゴマの野生種があるそうですが、栽培種の元となった種はスーダンあたりのものであろうといわれています。
最初に栽培されたエジプトでは、食用というより薬用として食べられていたようです。
アラビアン・ナイトで洞窟の扉を開ける合言葉「開け、ごま」はゴマ楽天 の生態をよく表しています。ゴマはし熟してくると、さやが割れて中のごまがこぼれ落ちてきます。収穫してもうっかり下に向けるとゴマが全部下に落ちてしまいます。胡麻は開くものの象徴だったのでしょう。
日本では縄文時代の遺跡から胡麻が見つかっており、かなり早い時代から入っていたことがわかっています。奈良時代には栽培されていて、食用油、灯用油、薬用、菓子用に利用されていたようです。
特性
元々熱帯性の植物で、暖かく乾燥した条件を好みます。「日照り胡麻」という言葉があります。日照りになると作本の出来が悪くなりますが、胡麻だけは作柄が良くなるという意味があります。胡麻は真夏には目を見張る勢いで大きく成長します。
利用方法
胡麻は昔から体に良い食べ物とされてきました。現在もその評価は変わりません。胡麻に含まれる「セサミン」は抗酸化物質です。
多くの栄養素を含む胡麻ですが、ビタミンCとリジンはほとんど含んでいません。利銀を多く含む豆腐とともに食べるとよいでしょう。また、ビタミンCと一緒に食べると胡麻に含まれる鉄と結びついてコラーゲンができます。
品種
胡麻には白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマの3種類があります。欧米では白ゴマのみが食べられています。金ゴマは主にトルコで栽培されています。
育てかた
春に十分暖かくなってから種まきをします。目安としてウツギの花の咲く頃、5月から7月初めころが種まき時期です。直播か、ポットに種まきします。胡麻は直根性で移植をやや嫌いますが、移植は可能です。種まき後、30日ほどで定植します。
よく日の当たる、乾燥気味の畑で育てます。鉢やプランターでも栽培できます。伸びすぎを防ぐため、窒素肥料は控えめにします。草丈は1m以上になります。種まき後100日くらいで種の入ったさやが割れはじめますので、この段階で収穫して雨の当たらないと場所で乾燥させます。立てて乾燥させ、胡麻がこぼれ落ちないようにします。
収穫のしかた
十分に乾燥したら、大きな袋か箕の上でさやをさかさまにして収穫します。ザザーっと胡麻がこぼれ落ちます。軽くたたいて全部のごまを下に落とします。
収穫した胡麻はゴミが混じっているので取り除いたのち、水で数回洗います。浮いた胡麻は捨て、沈んだゴマを取り出して乾燥させて収穫完了です。
入手方法
種苗店で種が売っていますので、これを購入して育てます。
病害虫と病気
比較的病害虫が少なく、育てやすい作物です。
花期
胡麻の花期は6~7月です。
最終更新日: 2014-06-18 06:07:15