持出し部分の簡単な縫いかた
自分で作った型紙でパンツ(ズボン)を自作しているのですが、パンツの縫製で一番難しい部分が持出し部です。
教科書などでは難しく書かれていますが、私の場合趣味で自分用に作るため、簡単な構造で済ませています。
私流の作りかたを紹介します。
持出し部の断面
まずは断面を考えます。
身頃の縫い代は全周10mmで考えますが、持出し部は重なりが必要なので、この部分だけ5mmにしています。
片側5mmずつで合計10mm重ね袷を作り、その内側にファスナーを縫い付けます。
左右の裏布にファスナーを取り付けます。
持出し部分の裁断
持出しの裏布は四角形にします。洋裁の本を読むと、テングとか難しい形状が出てきますが、自分用なので思いっきり簡素化します。
右用が170×80mm、左用が170×120mm。それぞれ半分に折って端ミシンをかけ、170×40mm、170×60mmにします。
170㎜の理由は、ズボンの身頃の直線部分に縫い付けるためです。曲線部にかかるまで延ばせば穿きやすくなりますが、縫製はかなり難しくなります。
60mmと40㎜の理由は上の断面図から。左用の60㎜は多すぎるかもしれませんが、穿くときに計上が安定すると思います。
左側の持ち出しを縫う
下の写真のように身頃に裏布を置き、5mmの印をつけて縫います。
縫ったら裏返して折った部分にミシン楽天 掛け。
右側の持ち出しを縫う
右側も同様に縫いますが、おり方が違うので注意します。断面図を見ればおり方の違いが判ると思います。
ファスナーの縫いかた
次にファスナーを縫い付けましょう。ファスナーはグニャグニャしているので、仮縫いして止めておくときれいに縫えます。
まずは右側、断面図の位置に縫い付けます。この時、ファスナーの裏表に十分気をつけましょう。間違えると残念なことになります。
左側は、断面図を見て印の線を引き、ファスナーを仮縫いしてからミシンで本縫いします。
今回は端から30㎜の位置に線を引いて縫い付けました。ファスナーの幅は製品によって多少異なるので注意が必要です。
はい、これで持出しらしくなりました。
持出し下部の縫い付け
持出しの下部が開いたままなので、この部分の処理をします。
まず俣野部分を縫って閉じます。しかし、持出しの部分までは縫えないので、縫えるところまで。
股の縫った部分にアイロンをかけ、広げて、縫えていない部分を3角形になるように1週縫います。
最後に余ったファスナーを切断して、持出し完成です。
最終更新日: 2018-12-25 08:30:55