ハチミツの採蜜方法と遠心分離器の使い方
西洋ミツバチのハチミツの採取方法の説明です。
西洋式の巣板が1枚づつ外せる方式の巣箱で飼育している場合は、巣を壊さずにハチミツを取り出すことが出来ます。
日本ミツバチの場合は巣が柔らかいことと、集蜜が遅いことがあるので、年に1回だけ、巣を壊してハチミツを取り出すことが一般的です。
ここでは西洋ミツバチの場合を書いています。
まずはミツバチの様子を確認します。ハチミツが貯まるのは4~5月頃。年によってとれる量は大きく変動します。
花の咲く期間は短く、この間に雨が降ると減ってしまいます。天候によってはたくさんの花が咲く年もあり、この年はたくさん採れます。
ミツバチのコロニーの大きさも重要で、倍の働きバチがいるコロニーは、倍以上のハチミツを集めてきます。
下は順調に数を増やした巣箱楽天 、中には何万匹ものミツバチとたくさんのハチミツが入っています。
巣板の取り出し
まずはハチミツの貯まった巣板を取り出します。燻煙器で煙をかけ、蜂ブラシで働き蜂をそっと落としてゆきます。
この作業はミツバチの機嫌を見ながら慎重に行います。
巣箱の中はあらかじめ、隔王板という板で2つに仕切ってあります。女王蜂は通れないけど働き蜂は通れる隙間のついた板です。
(女王バチは働きバチより少しだけ体格が大きいのです)
女王蜂を一方に閉じ込めることで、巣箱の中を育児圏と貯蜜圏に分けることができます。
貯蜜圏側の巣板を取り出せば、ハチミツだけを取ることができます。
分けていない場合は、巣板に幼虫がいないか確認しながら取り出します。
同じ巣を使って幼虫を育てたり、ハチミツを貯めたりします。幼虫を遠心分離器にかけて取り出してしまうと、新しい働きバチが減り、コロニーが衰退してしまいます。
採蜜作業は巣箱から離れたところで行う
採蜜の作業は、蜂の巣箱から離れて行うようにしています。
近くで作業するとミツバチが飛び回るので防護服を着ながらの作業になり、暑くて大変だからです。
下の写真のように、空き巣箱に巣板を入れ、一輪車で300mほど離れた家の庭に移動して作業をします。
十分に離れると、働きバチもいなくなるので、防護服を脱いで作業出来ます。
蝋のふたを外す作業
ミツバチが集めたハチミツは、当初は糖度が薄いため、働き蜂が水分を飛ばします。
十分に糖度が上がったら、働き蜂はハチミツに蝋でふたをして貯蔵します。
このふたを外す作業に結構手間がかかります。
撥蜜刀と呼ばれる道具やフォークのような道具を使って、丁寧に外してゆきます。
遠心分離器でハチミツを取り出す
巣板を遠心分離器に入れ、くるくる回してハチミツを取り出します。早く回し過ぎると巣板が壊れるので要注意。
両側にたくさん入っている場合は、裏表逆にしながら作業すると壊れにくいです。
蜂蜜の濾過と貯蔵
私の持っている遠心分離器は小さいので、ハチミツがたまりすぎると動かなくなってしまいます。
底に蜂蜜がたまったら弁を開けて取り出してゆきます。
とれたハチミツは目の細かい篩を通してから貯蔵ビンに入れます。
この日は14リットル採れました!
春のシーズンには1週間で巣箱はハチミツで一杯になる年もあります。
巣箱一つ飼育しているだけで、毎年食べきれないほどハチミツをあることが可能です。
最終更新日: 2021-12-17 04:56:39